編集日記 編集日記

Diary

庭あるき 1 -智積院

いきなり渋いテーマですが、仕事がきっかけで最近よく日本庭園を見て歩いているので、おすすめしたい場所をここで少しづつ紹介していきたいと思います。俄か知識ながら。

新旧のみどころを楽しめるお寺: 智積院(ちしゃくいん)

chishakuin

京都市東山区、東山七条の交差点の南東にあるお寺です。
すぐ近くにある三十三間堂や京都国立博物館には行ったことがあっても、ここに行ったという方は少ないのではないでしょうか。
元は豊臣秀吉の愛児鶴松の菩提を弔うために作った祥雲禅寺(しょううんぜんじ)で、それを江戸時代に徳川家康が智積院の住職に寄進し、真言宗智山派の総本山となり今に至るという少々複雑な歴史のあるお寺だそうです。

拝観受付所から中に入ってすぐ右手に収蔵庫があり、中には祥雲禅寺のために長谷川等伯一派が描いた障壁画が一般公開されています。長谷川等伯の代表作のひとつといわれる国宝で、これだけでも十分に訪れる価値があります。

続いて大書院の東側に名勝庭園(写真上)。
東山随一の庭と呼ばれ、「利休好みの庭」として知られていますが、実際には千利休ではなく、江戸時代のスーパークリエイティブディレクター・小堀遠州が作庭したそうです。
ここでは大書院に上がってゆっくりとお庭を眺められます。偶然かもしれませんが、私が訪れた日は人も少なく非常に静かで落ち着くことができました。
5〜6月のサツキの花の時期に最も人出があるそうですが、自然石の石組と植込で表現された奥行きのあるデザインの妙は、どの季節に行っても楽しいと思います。

平成7年に完成したという講堂では古いものから新しいものまでさまざまな襖絵が使われていましたが、中でも平成20年に奉納されたという日本画家・田渕俊夫氏による襖絵は、「日本の春夏秋冬」を題材に無漂白の和紙に墨一色で描かれたもので、現代的な美しさが建築にしっくりと馴染んで何とも快い空間を作り出していました。個人的には今まで目にした襖絵のなかで一番好きです。

また境内の奥にある金堂や明王殿も荘厳な建物で、修行されている若いお坊さんのお経を唱える姿も良いものでした。

お庭・お寺には強力な癒し効果があるので、日頃忙しくされている方こそ、ふらりと訪れてみてはいかがでしょうか。

-Masae-

page top