寄稿 寄稿

Column/ 惑生探査記

花迷彩

hanameisai

迷彩にまぎれて咲く花の 奥まったにおいにくすぐられ 手元が狂って 泡立てすぎた生クリームは 帰り道を見失い 分離したきり戻らない 滑らかさの喪中 息が切れて 足が笑う そんなふうに 笑ってよ 余剰油分を皮下注入 やわらかな肉質 霜降れば カムフラージュ肌ざわり 肌理に紛れて 見つからない あなたはどこにいるの

嵯峨実果子
1983年京都生まれ。詩人、文筆家。 「ミことば」で平成27年度第33回 世田谷文学賞 詩部門受賞。趣味は芳香植物の栽培と観察。 mikakosaga.tumblr.com

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